長かった夏休みが終わって、二学期が始まった。
久しぶりの教室は、まだ夏の名残が強かった。
窓の外の光は明るいのに、教室の空気はどこか落ち着かない。
休み明け独特のざわめきが、朝からずっと続いていた。
紬は席についてからも、何度も前の扉のほうを見てしまった。
今日、会える。
当たり前のことなのに、それだけで胸が苦しい。
夏のあいだ、手紙は何通も交わした。
言葉はあった。
想いもたしかにあった。
でも、実際に顔を見るのは久しぶりだった。
文字では伝わるものと、伝わらないものがある。
だから今朝は、手紙ではごまかせていた緊張まで全部戻ってきていた。
やがて教室の扉が開いて、湊が入ってくる。
その瞬間、紬の呼吸が止まりそうになった。
夏休み前と同じ制服姿。
少し伸びた前髪。
相変わらず静かな目。
でも、手紙の中で何度も触れた人が、ちゃんと目の前にいる。
湊も、席へ向かう途中で紬を見た。
ほんの一瞬。
でもたしかに目が合って、そのあと小さく笑った。
その笑顔だけで、紬は泣きそうになった。
会いたかった。
ほんとうに、会いたかった。
久しぶりの教室は、まだ夏の名残が強かった。
窓の外の光は明るいのに、教室の空気はどこか落ち着かない。
休み明け独特のざわめきが、朝からずっと続いていた。
紬は席についてからも、何度も前の扉のほうを見てしまった。
今日、会える。
当たり前のことなのに、それだけで胸が苦しい。
夏のあいだ、手紙は何通も交わした。
言葉はあった。
想いもたしかにあった。
でも、実際に顔を見るのは久しぶりだった。
文字では伝わるものと、伝わらないものがある。
だから今朝は、手紙ではごまかせていた緊張まで全部戻ってきていた。
やがて教室の扉が開いて、湊が入ってくる。
その瞬間、紬の呼吸が止まりそうになった。
夏休み前と同じ制服姿。
少し伸びた前髪。
相変わらず静かな目。
でも、手紙の中で何度も触れた人が、ちゃんと目の前にいる。
湊も、席へ向かう途中で紬を見た。
ほんの一瞬。
でもたしかに目が合って、そのあと小さく笑った。
その笑顔だけで、紬は泣きそうになった。
会いたかった。
ほんとうに、会いたかった。



