イケメン男子は、天然美少女を一途に溺愛中。

きっかけは、ほんの小さなことだった。

学校へ提出する課題を取りに行った日、昇降口の下駄箱に、自分の名前の書かれた白い封筒が入っていた。
見覚えのある、少しだけきれいすぎる字。
それだけで、紬の鼓動は一気に速くなった。

中には、便せんが一枚だけ入っていた。

湊の文字は、話すときと同じで静かだった。

直接会えなくてごめん。
ちゃんと話すって言ったのに、まだうまくできてない。
でも、いなくなるつもりはない。
白石が元気なら少し安心する。

短いのに、ひとつひとつの言葉が胸に落ちた。

とくに最後の一文がだめだった。
元気なら安心する。
そんなふうに思ってくれているだけで、涙が出そうになる。

紬はその場で返事を書きたくなった。
でも紙もペンもなくて、封筒を胸に抱えたまま、しばらく動けなかった。