イケメン男子は、天然美少女を一途に溺愛中。

「白石」

湊が、少し低い声で名前を呼ぶ。

「ありがとう」

その声は、いつもよりずっと近かった。

「お弁当だけじゃなくて」

紬の心臓が大きく鳴る。

「来てくれたことも、気づいてくれることも」

言葉がやさしいほど、切なくなる。
近づけている気がしてうれしい。
でも近づくほど、彼がどれだけひとりで耐えてきたかも見えてしまう。

「気づくよ」

やっとそれだけ言うと、湊は少しだけ笑った。

「うん。白石は気づく」

その言い方が、信じてくれているみたいで苦しかった。