イケメン男子は、天然美少女を一途に溺愛中。

すると湊が、ぽつりとこぼした。

「たまにさ」

紬は顔を上げる。

「誰かが作ったごはん食べるだけで、泣きそうになる日ある」

そのひと言が、胸に深く刺さった。

冗談みたいに言わなかった。
ごまかすようにも言わなかった。
ただ、ほんとうのこととして静かに言った。

紬は何も返せなかった。
返したら、自分のほうが泣いてしまいそうだったからだ。