英語の天才は日本語がちょっと不自由!?

私はすっと律のデスクに近づき、彼の顔をのぞき込んだ。ちょっと上目遣いで、声を一段トーンダウンさせる


「えー、本当にダメ? 私、律が一緒にいてくれないと、また日本語間違えて橘くんに怒られちゃうし、ディベートの準備もパニックになっちゃうかも……。律が隣にいてくれたら、私、すっごく安心なんだけどなー」


「っ……」


律の端正な顔が、一瞬で耳の後ろまで真っ赤になった


彼は慌てて視線をノートPCの画面に戻し、わざとらしい咳払いをする


「……はぁ。お前は本当に、そういうことを無自覚に言うな」


「無自覚じゃないよ? 大真面目!」


「お前の真面目は信用ならん。……だが、まぁ、お前がそこまで言うなら、名前だけの幽霊部員という形なら考えてやらんくもない。……サポートが必要なんだろ?」


「やったぁ! 律、大好き!」


私が満面の笑みで喜ぶと、律はさらに顔を赤くして「静かにしろ!」と書類で顔を隠してしまった


後ろでそのやり取りを見ていた健二は、ドン引きしたような目で律を見ていた