君の才能ごと、独り占め

「大丈夫」

「うん」

「失敗してもいい」

「うん」

「でもたぶん、しない」

思わず笑う。

「どっちなの」

「俺の予想」

「当たる?」

「かなり」

不思議だった。
彼と話しているだけで、少しずつ肩の力が抜けていく。

「恒一くん」

「なに」

「終わったら、最初に行くね」

「待ってる」

その返事を聞いた瞬間、私はちゃんと弾ける気がした。

講堂の幕が上がるまで、あと少し。

文化祭は、まだ始まったばかりだった。