君の才能ごと、独り占め

「……ほんと、ずるい」

「私が?」

「そう」

彼が一歩近づく。
講堂の裏は人通りが少なく、今はちょうど誰もいない。

「星音」

「なに」

「今日、帰りに少し遠回りして」

胸が高鳴る。

「うん」

「嫉妬した分、補充したい」

あまりにも真面目な顔で言うから、私は耳まで熱くなった。