君の才能ごと、独り占め

そして何より。

恒一くんの嫉妬も独占欲も、ただ強いだけじゃない。
いつだって私を大事にする気持ちが先にある。

だからこんなに、胸が苦しくなるくらいうれしいんだと思う。

手をつないだまま昇降口へ向かう途中、恒一くんがぽつりと言った。

「次は先に俺がする」

「……何を」

「キス」

あまりにも真顔で言うから、私は一瞬止まりそうになった。

「宣言しないで」

「大事だから」

「大事なんだ」

「かなり」

その答えに、また頬が熱くなる。

嫌な気持ちは、もうほとんど残っていなかった。
代わりに残っているのは、熱いキスの感触と、離したくないみたいに手をつなぐ彼の体温だけだった。