君の才能ごと、独り占め

何度も触れて、少し離れて、また重なる。
そのたびに心臓がきゅっとなる。

やがて彼は唇を離し、私の額に自分の額を寄せた。

「……少し落ち着いた」

「ほんとに少し?」

「うん」

「まだ嫉妬してる?」

「かなり」

即答で、少し笑ってしまう。

「笑わないで」

「ごめん。でも、恒一くんらしい」

彼は私の唇の端を見つめて、少しだけ眉を寄せた。

「もう二度とあんなふうに触らせたくない」

「うん」

「でも、今日ちゃんと嫌だって言えたのはえらい」

その言葉に、胸がじんとあたたかくなる。

怖かった。
でもちゃんと拒めた。
それを認めてもらえたことが、すごくうれしかった。