君の才能ごと、独り占め

逃がさないみたいに近づいてくるのに、痛くはない。
ただひたすら熱い。

キスのたびに、さっきまで残っていた嫌な感触が薄れていく。
代わりに、恒一くんの体温と気配でいっぱいになる。

息が苦しくなって、私が小さく肩を揺らすと、彼はすぐ少しだけ離れた。
でも額を寄せたまま、低く言う。

「ごめん。止まれない」

その声に、胸が甘く震える。

「……いいよ」

言った瞬間、また触れる。

今度は短いキスが何度も落ちてくる。
唇の端。
正面。
息継ぎみたいに少し離れて、また重なる。

「恒一くん……」

名前を呼ぶと、彼の指先が頬をなぞった。

「好き」

キスの合間に落ちてくる言葉が反則すぎる。

「すごく好き」

また触れる。
優しいのに、独占欲が隠れていない。

「見せたくない」

短いキス。