君の才能ごと、独り占め

彼の声は少しかすれていた。

「ただ、触れられたままにしたくない」

胸の奥が熱くなる。
乱暴な独占じゃなくて、ちゃんと私を見てくれているとわかるから。

「星音が嫌ならしない」

私は彼を見つめる。

怖かったはずなのに。
さっきのことを思い出したら、まだ少し震えそうなのに。
なのに恒一くんの前だと、不思議なくらい安心する。

「……嫌じゃない」

そう答えると、彼の目が少しだけ揺れた。

「ほんとに?」

「うん」

「無理してない?」

「してない」

そこまで言ってから、私は小さく続けた。

「恒一くんなら、してほしい」

その瞬間、彼の表情が崩れる。
抑えていたものが、限界まで達したみたいに。

次の瞬間、頬に手を添えられて、唇が重なった。

最初は思ったよりやさしかった。
確かめるみたいに、そっと。
けれど離れたと思ったら、すぐにもう一度。

今度は少しだけ強引だった。