君の才能ごと、独り占め

「かわいい」

「もうそれ禁止」

「無理」

「今日何回目」

「まだ足りない」

足りない。
その言い方が甘すぎて、胸がいっぱいになる。

「恒一くん」

「なに」

「今日、ちょっと大胆」

「今日だけじゃ足りないかも」

そのまままた、額が触れそうな距離まで近づく。

「星音が思ってる以上に、ずっと我慢してた」

「……そうなの?」

「学校だと無理だろ」

たしかに、そうだ。

「だから今日、会った瞬間から結構ぎりぎり」

そんなことを言われたら、私まで意識してしまう。