君の才能ごと、独り占め

公園の木陰。
周りに人は少ない。
でも外なのに、彼の熱が近くてどきどきする。

「星音」

「なに」

「顔、上げて」

小さく言われて、私はゆっくり彼を見る。

距離が近い。
すぐに何をされるかわかって、息が止まりそうになる。

「キスしたい」

低い声がやさしく落ちてくる。

断る理由なんて、なかった。

私は小さく頷く。

次の瞬間、恒一くんの唇がそっと触れた。
最初は確かめるみたいにやさしく。
でも離れたと思ったら、もう一度。

二回目は少し長い。
触れるだけなのに、心臓がうるさくて苦しいくらいだった。

離れたあと、私はまともに息ができない。
恒一くんも少しだけ目を伏せて、小さく息をついた。

「……やばい」

「どっちが?」

「両方」

その答えに少し笑ってしまう。
でもすぐに、また彼の指先が頬に触れた。