君の才能ごと、独り占め

「じゃあ、一緒に決めたい」

「うん」

「甘いもの食べるのもあり?」

「あり」

「本屋さんとかも好き」

「それもあり」

「あと、静かな場所」

そこまで言うと、恒一くんが少しだけ目を細めた。

「それ、俺と同じこと考えてる?」

「どうだろう」

「たぶん同じ」

そんなふうに話しているだけで、もう楽しい。

昇降口の外は、夕方のやわらかい風が吹いていた。
文化祭が終わって、ライバルみたいな存在も現れて、それでも最後にはちゃんとふたりで並んで歩いている。

そのことが、なんだかうれしかった。