君の才能ごと、独り占め

「でも安心した」

彼が静かに言う。

「俺ばっかりじゃないんだってわかったから」

その声に、胸がきゅっとなる。

「私だって好きだよ」

今度は、ちゃんと目を見て言った。

恒一くんの喉がわずかに動く。
それから、抱きしめる腕に少しだけ力がこもった。

「ほんと、無理」

「だから何が」

「好きすぎる」

昼休みの学校でそんな顔をしないでほしい。
心臓がもたない。