怖いはずの彼は、今日も私にだけ甘い♡

「忘れてないよ」 「ほんとに」 「うん」 「じゃあ、俺が帰る前に何て言ったかも覚えてる?」 そこを聞くんだ、と思った瞬間、顔が熱くなる。

元気になったら続きする。

その言葉が頭の中ではっきり響く。

答えられずに黙っていると、神崎くんが小さくため息をついた。

「思い出した顔してる」 「……だって」 「何」 「神崎くん、ずるい」 「何が」 「そういうこと、ちゃんと覚えてるの」 「言ったの俺だし」

あまりにも当然みたいに返されて、また何も言えなくなる。

すると神崎くんは、わたしの頬にそっと触れた。 熱を確かめるみたいなやさしい手つき。