怖いはずの彼は、今日も私にだけ甘い♡

五時間目も六時間目も、いつもより長く感じた。

そして放課後。

クラスメイトたちが部活や委員会で少しずついなくなって、教室はあっという間に静かになる。

美優が帰り際に、意味ありげな笑みを向けてきたのが少し恥ずかしかった。

最後のひとりが教室を出ていくと、扉が閉まる音がやけに大きく響く。

静かだ。

心臓の音まで聞こえそうなくらい。

「……神崎くん」 わたしが小さく呼ぶと、窓際に立っていた彼がゆっくり振り向いた。

夕方の光が差し込んで、その横顔をやわらかく照らしている。

「体調、ほんとに平気か」 最初に聞かれたのはそれだった。

「うん、大丈夫」 「無理してねぇ?」 「してないよ」 「ならいい」