怖いはずの彼は、今日も私にだけ甘い♡

自分でも熱っぽいのはわかっていた。 でも、ここで大げさにしたくなくて、笑ってごまかそうとした、そのとき。

「よくねぇだろ」

低い声が横から落ちてきた。

振り向くと、神崎くんが立っていた。 その目はいつもよりずっと真剣で、笑う余地なんてひとつもない。

「神崎くん」 「座れ」 「でも次、移動教室……」 「いいから」

いつもより少し強い口調に、わたしはおとなしく椅子に座り直した。

神崎くんはそのままわたしの前にしゃがみこむ。 そして、そっと額に手を当てた。