「いらっしゃいませ」 わたしが練習でそう言えば、教室の隅からじっと見ている。 男子に「笑顔いいじゃん」と言われれば、目つきが少し鋭くなる。 椅子を運んでいた男子がわたしの腕を軽く引いて道を空けたときには、その場にいた全員が気づくくらい空気が冷えた。
「神崎くん、顔こわい」 放課後、誰もいなくなった教室でそう言うと、彼は装飾の紙を切る手を止めた。
「誰のせいだと思ってんの」 「わたし?」 「おまえ」 「ええ……」 「無防備すぎ」 「普通にしてるだけだよ」 「普通であれはだめだろ」 「どれ?」 「笑うな」 「笑わないと接客にならないよ」 「俺以外に愛想ふりまくな」 「ふりまいてるわけじゃないよ」
「神崎くん、顔こわい」 放課後、誰もいなくなった教室でそう言うと、彼は装飾の紙を切る手を止めた。
「誰のせいだと思ってんの」 「わたし?」 「おまえ」 「ええ……」 「無防備すぎ」 「普通にしてるだけだよ」 「普通であれはだめだろ」 「どれ?」 「笑うな」 「笑わないと接客にならないよ」 「俺以外に愛想ふりまくな」 「ふりまいてるわけじゃないよ」



