怖いはずの彼は、今日も私にだけ甘い♡



「……それ着んの?」 「え、うん。接客係だから」 「そう」 「変かな?」 「変じゃねぇ」

即答だった。 でも表情が少しだけ険しい。

「似合う」 低く言われて、胸が跳ねる。

「ありがとう……」 「けど」 「けど?」 「男、来るだろ」

その一言で、神崎くんが何を気にしているのかわかってしまって、わたしは目を瞬いた。

「喫茶店だもんね」 「……はあ」 「もしかして、やきもち?」 思い切って聞くと、神崎くんは眉を寄せた。

「悪いかよ」 まさかの肯定に、わたしの顔が一気に熱くなる。

「わ、悪くないけど……」 「むしろ当然だろ」 「そんな堂々と言うの?」 「おまえ相手には隠す気ねぇし」

ずるい。 ほんとうにずるい。

準備中の教室でそんなことを言われたら、平然としていられるわけがない。