病院に到着してから、長い時間が過ぎていった。
日付が変わっても、雪はまだ陣痛に耐えていた。
「雪、大丈夫?」
「うん……大丈夫」
遥斗はずっと雪のそばにいた。
水分を取れるように水やお茶を渡し、陣痛が強くなるたびに手を握る。
朝になっても、赤ちゃんはまだ生まれない。
そして――お昼の十二時。
「もう少しですよ」
助産師さんの声が響く。
雪は最後の力を振り絞った。
「雪、頑張れ!」
「うん……!」
そして――。
「おめでとうございます!」
病室に、小さな産声が響いた。
「……生まれた」
遥斗の目から、涙がこぼれた。
「雪……ありがとう」
雪も涙を流しながら、赤ちゃんを見つめる。
「可愛い……」
生まれてきたのは、元気な男の子だった。
遥斗は、初めて見る我が子を優しく見つめる。
「初めまして」
震える声で話しかける。
「パパだよ」
雪も赤ちゃんを見つめながら微笑んだ。
「ママだよ」
遥斗は、二人の間にいる小さな男の子を見つめる。
「名前……決めてたよな」
「うん」
二人で顔を見合わせる。
「蒼生(あおい)」
遥斗が名前を口にすると、雪も優しく頷いた。
「蒼生。海や空みたいに、広く優しい心を持った子になってほしいね」
「うん」
遥斗は小さな手をそっと握った。
「蒼生、初めまして。パパとママだよ」
小さな指が、遥斗の指をぎゅっと握り返した。
「……幸せだな」
遥斗は涙を拭った。
そして、落ち着いたところで父親へ電話をかけた。
「父さん、無事に生まれたよ。男の子だよ」
『本当か! おめでとう!』
「名前は蒼生。あおいっていうんだ」
『蒼生か。いい名前だな。俺もおじいちゃんか……』
電話の向こうから、嬉しそうな声が聞こえた。
次に雪のお母さんにも連絡をする。
「お母さん、無事に生まれました。男の子です」
『よかった……! おめでとう。雪も本当に頑張ったね』
「はい」
そして、会社の社員たちにも報告した。
『社長、おめでとうございます!』
『男の子ですか!』
『蒼生くん、元気に育ちますように!』
次々と届く祝福の言葉。
遥斗は嬉しそうに笑った。
「みんな、ありがとう」
そしてスマートフォンを置き、雪と蒼生を見つめる。
「今日から三人だな」
「うん」
雪は蒼生を抱きながら、幸せそうに微笑んだ。
「私たちの家族だね」
十二月の初め。
昼の十二時に生まれた、小さな男の子。
名前は――蒼生(あおい)。
長い約束の先で結ばれた二人のもとに、新しい家族が誕生した。
日付が変わっても、雪はまだ陣痛に耐えていた。
「雪、大丈夫?」
「うん……大丈夫」
遥斗はずっと雪のそばにいた。
水分を取れるように水やお茶を渡し、陣痛が強くなるたびに手を握る。
朝になっても、赤ちゃんはまだ生まれない。
そして――お昼の十二時。
「もう少しですよ」
助産師さんの声が響く。
雪は最後の力を振り絞った。
「雪、頑張れ!」
「うん……!」
そして――。
「おめでとうございます!」
病室に、小さな産声が響いた。
「……生まれた」
遥斗の目から、涙がこぼれた。
「雪……ありがとう」
雪も涙を流しながら、赤ちゃんを見つめる。
「可愛い……」
生まれてきたのは、元気な男の子だった。
遥斗は、初めて見る我が子を優しく見つめる。
「初めまして」
震える声で話しかける。
「パパだよ」
雪も赤ちゃんを見つめながら微笑んだ。
「ママだよ」
遥斗は、二人の間にいる小さな男の子を見つめる。
「名前……決めてたよな」
「うん」
二人で顔を見合わせる。
「蒼生(あおい)」
遥斗が名前を口にすると、雪も優しく頷いた。
「蒼生。海や空みたいに、広く優しい心を持った子になってほしいね」
「うん」
遥斗は小さな手をそっと握った。
「蒼生、初めまして。パパとママだよ」
小さな指が、遥斗の指をぎゅっと握り返した。
「……幸せだな」
遥斗は涙を拭った。
そして、落ち着いたところで父親へ電話をかけた。
「父さん、無事に生まれたよ。男の子だよ」
『本当か! おめでとう!』
「名前は蒼生。あおいっていうんだ」
『蒼生か。いい名前だな。俺もおじいちゃんか……』
電話の向こうから、嬉しそうな声が聞こえた。
次に雪のお母さんにも連絡をする。
「お母さん、無事に生まれました。男の子です」
『よかった……! おめでとう。雪も本当に頑張ったね』
「はい」
そして、会社の社員たちにも報告した。
『社長、おめでとうございます!』
『男の子ですか!』
『蒼生くん、元気に育ちますように!』
次々と届く祝福の言葉。
遥斗は嬉しそうに笑った。
「みんな、ありがとう」
そしてスマートフォンを置き、雪と蒼生を見つめる。
「今日から三人だな」
「うん」
雪は蒼生を抱きながら、幸せそうに微笑んだ。
「私たちの家族だね」
十二月の初め。
昼の十二時に生まれた、小さな男の子。
名前は――蒼生(あおい)。
長い約束の先で結ばれた二人のもとに、新しい家族が誕生した。

