土曜日。
雪と遥斗は、結婚式の衣装を選ぶため、着物店を訪れていた。
「白無垢かなぁ……」
雪は並んだ着物を見ながら呟く。
「それとも赤?」
「どっちも似合いそうだな」
遥斗も一緒に着物を眺めていた。
白無垢に赤い色打掛。
どれも美しく、雪はなかなか決められない。
そのとき――。
「こちらはいかがでしょう?」
店員が一着の着物を持ってきた。
「……え?」
雪が目を見開く。
それは、今まで見ていた着物とは少し違っていた。
水色を基調にした、レースを使った着物。
淡い空色の生地に、繊細なレースが重なっている。
伝統的な着物なのに、どこか現代的。
そして、雪の雰囲気によく似合っていた。
「斬新……」
雪は鏡の前に立つ。
着物を身体に合わせてもらうと、鏡の中に映った自分を見つめた。
遥斗はしばらく黙っていた。
「……これがいい」
「え?」
雪が振り返る。
「俺、これがいい」
遥斗は着物を見つめながら言った。
「雪が一番映える」
「私が?」
「ああ」
水色は、雪の好きな色。
海や空を思わせる色。
そして、二人がこれまで交わしてきた約束を思わせる色でもあった。
「空色みたいで、雪に似合ってる」
雪は鏡を見ながら、少し恥ずかしそうに笑った。
「……じゃあ、これにしようかな」
その後、遥斗の父親にも見てもらった。
「いいじゃないか」
父親は頷く。
「雪ちゃんに、よく似合ってる」
続いて、雪のお母さんにも写真を見せた。
『まあ……! 素敵』
嬉しそうな声が返ってくる。
『雪、すごく似合うよ』
「お母さんもそう思う?」
『うん。水色って、雪らしいね』
雪は嬉しそうに笑った。
「じゃあ……決まりだね」
遥斗も頷く。
「ああ」
二人で選んだ、空色の着物。
十二月の結婚式。
まだ五月なのに、もう花嫁の準備が始まった。
雪は着物を眺めながら、そっと呟く。
「十二月が楽しみだね」
「うん」
遥斗は雪の隣に立った。
「その日に、朝見神社で夫婦になる」
雪は笑顔で頷いた。
「約束だよ」
「もちろん」
空色の着物が、二人の未来を優しく彩っていた。
雪と遥斗は、結婚式の衣装を選ぶため、着物店を訪れていた。
「白無垢かなぁ……」
雪は並んだ着物を見ながら呟く。
「それとも赤?」
「どっちも似合いそうだな」
遥斗も一緒に着物を眺めていた。
白無垢に赤い色打掛。
どれも美しく、雪はなかなか決められない。
そのとき――。
「こちらはいかがでしょう?」
店員が一着の着物を持ってきた。
「……え?」
雪が目を見開く。
それは、今まで見ていた着物とは少し違っていた。
水色を基調にした、レースを使った着物。
淡い空色の生地に、繊細なレースが重なっている。
伝統的な着物なのに、どこか現代的。
そして、雪の雰囲気によく似合っていた。
「斬新……」
雪は鏡の前に立つ。
着物を身体に合わせてもらうと、鏡の中に映った自分を見つめた。
遥斗はしばらく黙っていた。
「……これがいい」
「え?」
雪が振り返る。
「俺、これがいい」
遥斗は着物を見つめながら言った。
「雪が一番映える」
「私が?」
「ああ」
水色は、雪の好きな色。
海や空を思わせる色。
そして、二人がこれまで交わしてきた約束を思わせる色でもあった。
「空色みたいで、雪に似合ってる」
雪は鏡を見ながら、少し恥ずかしそうに笑った。
「……じゃあ、これにしようかな」
その後、遥斗の父親にも見てもらった。
「いいじゃないか」
父親は頷く。
「雪ちゃんに、よく似合ってる」
続いて、雪のお母さんにも写真を見せた。
『まあ……! 素敵』
嬉しそうな声が返ってくる。
『雪、すごく似合うよ』
「お母さんもそう思う?」
『うん。水色って、雪らしいね』
雪は嬉しそうに笑った。
「じゃあ……決まりだね」
遥斗も頷く。
「ああ」
二人で選んだ、空色の着物。
十二月の結婚式。
まだ五月なのに、もう花嫁の準備が始まった。
雪は着物を眺めながら、そっと呟く。
「十二月が楽しみだね」
「うん」
遥斗は雪の隣に立った。
「その日に、朝見神社で夫婦になる」
雪は笑顔で頷いた。
「約束だよ」
「もちろん」
空色の着物が、二人の未来を優しく彩っていた。

