夕方。
飛行機を降りた遥斗は、見慣れた別府の街へ戻ってきた。
空港から家へ向かう道。
窓の外には、どこか懐かしい大分の景色が広がっている。
湯煙も見える。
「……帰ってきたな」
遥斗は小さく呟いた。
家に着くと、父親が玄関まで出てきた。
「おかえり」
「ただいま」
「疲れたか?」
「ちょっとな。でも、大丈夫」
遥斗は荷物を置いた。
そして、父親の前に座る。
「父さん」
「ん?」
「話したいことがある」
父親が遥斗を見る。
「雪のことか?」
「うん」
遥斗は少し照れながら、それでも真っ直ぐに話した。
「俺、二年後に雪を嫁として、この家に連れて帰るつもり」
父親は一瞬、黙った。
そして、ふっと笑った。
「そうか」
「うん」
「雪ちゃんも、それを望んでるのか?」
「うん。二人で約束した」
遥斗は、鎌倉の海辺で交わした言葉を思い出した。
「一緒に別府へ帰ろうって」
父親は頷いた。
「そうか……」
そして、嬉しそうに笑った。
「だったら、二年かけてしっかり準備しないとな」
「うん」
「仕事も頑張らんとな」
「分かってる」
「家に迎えるんだ。雪ちゃんが安心して暮らせるようにしておけ」
遥斗は力強く頷いた。
「任せて」
父親は遥斗の肩を軽く叩いた。
「頑張れよ」
「ありがとう、父さん」
その夜。
遥斗は自分の部屋の窓から、別府の街を眺めていた。
白い湯煙が、夜空へゆっくりと昇っている。
五年前。
大分駅で雪に「待ってて」と伝えた。
そして今日。
今度は自分が雪を迎えに行くと、父親にも伝えた。
「あと二年……」
遥斗は静かに笑った。
「待っててな、雪」
二人の未来へ向かう時間が、今日からまた始まった。
飛行機を降りた遥斗は、見慣れた別府の街へ戻ってきた。
空港から家へ向かう道。
窓の外には、どこか懐かしい大分の景色が広がっている。
湯煙も見える。
「……帰ってきたな」
遥斗は小さく呟いた。
家に着くと、父親が玄関まで出てきた。
「おかえり」
「ただいま」
「疲れたか?」
「ちょっとな。でも、大丈夫」
遥斗は荷物を置いた。
そして、父親の前に座る。
「父さん」
「ん?」
「話したいことがある」
父親が遥斗を見る。
「雪のことか?」
「うん」
遥斗は少し照れながら、それでも真っ直ぐに話した。
「俺、二年後に雪を嫁として、この家に連れて帰るつもり」
父親は一瞬、黙った。
そして、ふっと笑った。
「そうか」
「うん」
「雪ちゃんも、それを望んでるのか?」
「うん。二人で約束した」
遥斗は、鎌倉の海辺で交わした言葉を思い出した。
「一緒に別府へ帰ろうって」
父親は頷いた。
「そうか……」
そして、嬉しそうに笑った。
「だったら、二年かけてしっかり準備しないとな」
「うん」
「仕事も頑張らんとな」
「分かってる」
「家に迎えるんだ。雪ちゃんが安心して暮らせるようにしておけ」
遥斗は力強く頷いた。
「任せて」
父親は遥斗の肩を軽く叩いた。
「頑張れよ」
「ありがとう、父さん」
その夜。
遥斗は自分の部屋の窓から、別府の街を眺めていた。
白い湯煙が、夜空へゆっくりと昇っている。
五年前。
大分駅で雪に「待ってて」と伝えた。
そして今日。
今度は自分が雪を迎えに行くと、父親にも伝えた。
「あと二年……」
遥斗は静かに笑った。
「待っててな、雪」
二人の未来へ向かう時間が、今日からまた始まった。

