月影に咲く、一輪の華

そして数日後――。

今日は、來夢との水族館の日。

星羅「來夢ー! お待たせ!」

來夢「お、来た」

星羅「今日は水族館だよね!」

來夢「うん。行こう」

二人で館内へ入ると、薄暗い青い光の中を魚たちが泳いでいる。

星羅「わぁ……綺麗」

來夢「星羅、こういうの好きそうだと思った」

星羅「好き! すごいね、ここ!」

星羅は大きな水槽の前で立ち止まり、夢中になって魚を眺めている。

來夢「……星羅」

星羅「ん?」

來夢「写真撮ろう」

星羅「いいよ!」

二人で並んで写真を撮る。

星羅「見せて!」

來夢「ほら」

星羅「わぁ、いい!」

來夢「じゃあ送る」

星羅「ありがとう!」

その後も二人で水槽を見て回る。

クラゲの水槽の前では、星羅がしばらく動かなかった。

星羅「……これ、ずっと見てられる」

來夢「じゃあ、もう少し見ていこうか」

星羅「うん!」

しばらく静かに並んで眺める。

來夢「……ねぇ、星羅」

星羅「?」

來夢「今日は俺と二人だけど、楽しい?」

星羅「もちろん!」

迷いのない返事。

星羅「來夢とゆっくり話せて楽しいよ」

來夢「……そっか」

來夢は嬉しそうに笑った。

水族館を出たあと、二人で軽く昼食を食べる。

星羅「今日はありがとう!」

來夢「俺も楽しかった」

星羅「また水族館来ようね」

來夢「うん。今度は夜の水族館とかもいいね」

星羅「行きたい!」

來夢「じゃあ、いつかまた」

星羅「約束!」

星羅が笑う。

來夢も笑い返す。

そして――次の予定は、朔夜との映画。

星羅の夏休みは、まだまだ続いていく。