月影に咲く、一輪の華

星羅「じゃあ、みんなでバーベキューする日も決めよう!」

豹牙「俺はいつでもいいぞ」

來夢「俺も」

朔夜「じゃあ、みんなの予定を合わせた方がいいね」

星羅「うん!」

星羅はカレンダーを開いて、一人ずつ確認していく。

星羅「星夜は?」

星夜「俺も大丈夫」

星羅「夜凪は?」

夜凪「その日なら空いてる」

星羅「黒羽は?」

黒羽「問題ない」

星羅「朔夜は?」

朔夜「大丈夫」

星羅「來夢は?」

來夢「もちろん」

豹牙「俺も大丈夫」

星羅「じゃあ、その日にしよう!」

あっという間に日程が決まる。

星羅「楽しみだね!」

來夢「何食べたい?」

星羅「お肉!」

豹牙「やっぱ肉か」

星羅「あと焼きそば!」

星夜「海の時も食べてたじゃん」

星羅「バーベキューの焼きそばは別!」

豹牙「何が別なんだよ」

星羅「あははっ!」

朔夜「じゃあ、野菜も買おう」

星羅「うん。とうもろこし食べたい!」

黒羽「……マシュマロも買う?」

星羅「買う!」

星夜「食べる気満々だな」

星羅「だってみんなでやるんだよ?」

星羅は本当に楽しそうだった。

一人ずつとの約束も嬉しい。

遥愛との遊園地も楽しみ。

そして、みんなで過ごす日も楽しみ。

何より――。

こうして夏休みの予定をみんなで話している時間そのものが、星羅には嬉しかった。

星羅「……なんか、今年の夏休みすごいね」

夜凪「……うん」

星羅「こんなに遊ぶ予定できると思わなかった」

星夜「俺も」

豹牙「まだ増えるかもしれねぇぞ」

星羅「ほんと?」

豹牙「ああ」

星羅「じゃあ、もっと増やそう!」

星夜「まだ増やすのかよ」

星羅「だって夏休み長いもん!」

みんなが笑う。

その時――。

星羅のスマホが震えた。

ピコン。

星羅「……あ」

画面を見る。

星羅「はるちゃんだ!」

全員「…………」

星羅は嬉しそうにメッセージを開く。

『遊園地の日、楽しみにしています。何時くらいに迎えに行けばいいですか?』

星羅「ふふっ」

星羅はすぐに返信を打ち始める。

星羅「……何時にしようかな」

星夜「朝からでいいんじゃない?」

星羅「じゃあそうしよう!」

豹牙「…………」

來夢「…………」

朔夜「…………」

黒羽「…………」

夜凪「…………」

全員、また複雑な顔になる。

星羅「ん?」

豹牙「……いや」

來夢「何でもない」

星羅「変なの」

星羅は笑いながら返信する。

『朝からいっぱい遊ぼう♡ 迎えに来てくれるの待ってるね!』

送信。

星羅「よし!」

そしてスマホを大事そうにしまう。

星夜「……姉ちゃん」

星羅「ん?」

星夜「夏休み、本当に楽しそうだな」

星羅「うん!」

星羅は迷いなく笑った。

星羅「だって、みんなといっぱい一緒にいられるんだもん」

その言葉に、月影のメンバーは静かに笑った。

――星羅が笑っていられる夏。

それだけで、十分だった。