月影に咲く、一輪の華

教室へ戻る廊下を、星夜の腕にくっつきながら歩く。

星羅「ねぇ星夜!」

星夜「……何」

星羅「明日から毎日一緒にお昼食べようね!」

星夜「……気が向いたらな」

星羅「絶対ね!」

星夜「はいはい」

やっぱり星夜と一緒にいると安心する。

朝は別々の高校に通っていた一年間が寂しくて仕方なかったけど、これからは毎日会える。

それだけで転校してきてよかったと思える。

教室の前まで来ると、星夜が足を止めた。

星夜「じゃあな」

星羅「えー、もう?」

星夜「クラス違うだろ」

星羅「分かってるけど……」

名残惜しくて、もう一度ぎゅっと腕に抱きつく。

星夜「……姉ちゃん」

星羅「ん?」

星夜「また帰りに会うだろ」

星羅「……!」

その言葉だけで一気に嬉しくなる。

星羅「うん!じゃあまたね、星夜!」

星夜「ああ」

星夜が自分の教室へ入っていく。

その背中を見送ってから、私も自分の教室へ入った。