第5章 夏の海
そして――。
待ちに待った、遥愛との海の日がやってきた。
朝から星羅はそわそわしていて、何度もスマホを確認していた。
やがて倉庫の外から声がする。
遥愛「おはようございます」
星羅「はるちゃん!」
扉を開けた瞬間、星羅の顔がぱっと輝いた。
星羅「会いたかったよぉ!」
遥愛「わっ……!」
星羅はそのまま遥愛に抱きつく。
遥愛「……ふふ。数日前に会ったばかりですよ?」
星羅「私には長かったの!」
そう言って、今度は遥愛の腕にぴったりくっつく。
星羅「今日楽しみだね!」
遥愛「はい」
星羅「じゃあ行こ!」
そして星羅は、倉庫の中を振り返った。
星羅「みんな、行ってくるねー!」
豹牙「……おう」
來夢「楽しんでこいよ」
朔夜「気をつけて」
黒羽「……いってらっしゃい」
夜凪「…………ああ」
星羅「じゃあね!」
遥愛の腕にくっついたまま、二人はあっさり倉庫を出ていった。
扉が閉まる。
しばしの沈黙。
豹牙「…………」
來夢「…………」
朔夜「…………」
黒羽「…………」
夜凪「…………」
豹牙「……海だぞ」
來夢「うん」
豹牙「しかも二人で」
朔夜「……水着だよな」
黒羽「…………」
夜凪「…………」
全員の視線が揃う。
豹牙「……気になる」
來夢「俺も」
朔夜「……俺も」
黒羽「…………同じだ」
夜凪「…………」
夜凪も静かに頷いた。
その時――。
星夜「……お前ら、何してんの?」
全員「…………」
いつの間にか戻ってきていた星夜が、呆れた顔で立っていた。
星夜「さっきから何でそんなこそこそしてんだよ」
豹牙「……星羅たち、海行っただろ」
星夜「うん」
來夢「だから、俺たちも見に行こうって」
星夜「…………は?」
朔夜「尾行」
星夜「お前ら馬鹿だろ」
豹牙「だって気になるだろ」
星夜「何が?」
豹牙「……水着」
星夜「…………」
星夜は頭を抱えた。
星夜「姉ちゃんの?」
豹牙「そう」
星夜「…………」
しばらく黙ったあと。
星夜「……まぁ」
豹牙「お?」
星夜「俺も行く」
全員「…………」
星夜「何だよ」
來夢「いや、反対すると思ってた」
星夜「姉ちゃんのことだから、どうせまた遥愛にべったりなんだろ」
朔夜「……それは間違いない」
星夜「なら、ちょっと見ておく」
豹牙「よし!」
こうして――。
星夜も加わり、月影総出の尾行が始まった。
*
一方その頃。
海に着いた星羅と遥愛は、更衣室へ向かっていた。
星羅「はるちゃん、早く着替えよ!」
遥愛「はい」
二人がそれぞれ着替えを終え、海辺へ出る。
星羅は新しく買った水着姿。
普段の可愛らしさとはまた違う、女性らしいスタイルがはっきりと分かる姿に――。
遥愛「…………」
思わず目を奪われる。
星羅「はるちゃん?」
遥愛「……あ、すみません」
星羅「どうしたの?」
遥愛「……水着、似合ってます」
星羅「ほんと?」
遥愛「はい」
星羅「よかったぁ!」
星羅は嬉しそうに笑うと、遥愛の手を取った。
星羅「行こ!」
遥愛「はい!」
二人はそのまま波打ち際へ走っていく。
そして――。
少し離れた場所。
帽子やサングラスで隠れながら、月影のメンバーと星夜が海辺へ到着した。
星夜「…………」
星夜は前方を見る。
星羅「はるちゃん、見て! 海!」
遥愛「綺麗ですね」
星羅「ね!」
星夜「…………」
豹牙「……ほら」
星夜「…………」
豹牙「やっぱりべったりだろ?」
星夜「……想像以上だな」
來夢「しかも水着」
朔夜「…………」
黒羽「…………」
夜凪「…………」
星夜「……お前ら」
豹牙「ん?」
星夜「本当に何しに来たんだよ」
豹牙「…………」
來夢「…………」
朔夜「…………」
黒羽「…………」
夜凪「…………」
豹牙「……見届けに来た」
星夜「何をだよ」
それでも全員、結局その場を離れることはなかった。
星羅と遥愛が楽しそうに海へ入っていく姿を――。
月影は、少し離れた場所から見守ることになった。
そして――。
待ちに待った、遥愛との海の日がやってきた。
朝から星羅はそわそわしていて、何度もスマホを確認していた。
やがて倉庫の外から声がする。
遥愛「おはようございます」
星羅「はるちゃん!」
扉を開けた瞬間、星羅の顔がぱっと輝いた。
星羅「会いたかったよぉ!」
遥愛「わっ……!」
星羅はそのまま遥愛に抱きつく。
遥愛「……ふふ。数日前に会ったばかりですよ?」
星羅「私には長かったの!」
そう言って、今度は遥愛の腕にぴったりくっつく。
星羅「今日楽しみだね!」
遥愛「はい」
星羅「じゃあ行こ!」
そして星羅は、倉庫の中を振り返った。
星羅「みんな、行ってくるねー!」
豹牙「……おう」
來夢「楽しんでこいよ」
朔夜「気をつけて」
黒羽「……いってらっしゃい」
夜凪「…………ああ」
星羅「じゃあね!」
遥愛の腕にくっついたまま、二人はあっさり倉庫を出ていった。
扉が閉まる。
しばしの沈黙。
豹牙「…………」
來夢「…………」
朔夜「…………」
黒羽「…………」
夜凪「…………」
豹牙「……海だぞ」
來夢「うん」
豹牙「しかも二人で」
朔夜「……水着だよな」
黒羽「…………」
夜凪「…………」
全員の視線が揃う。
豹牙「……気になる」
來夢「俺も」
朔夜「……俺も」
黒羽「…………同じだ」
夜凪「…………」
夜凪も静かに頷いた。
その時――。
星夜「……お前ら、何してんの?」
全員「…………」
いつの間にか戻ってきていた星夜が、呆れた顔で立っていた。
星夜「さっきから何でそんなこそこそしてんだよ」
豹牙「……星羅たち、海行っただろ」
星夜「うん」
來夢「だから、俺たちも見に行こうって」
星夜「…………は?」
朔夜「尾行」
星夜「お前ら馬鹿だろ」
豹牙「だって気になるだろ」
星夜「何が?」
豹牙「……水着」
星夜「…………」
星夜は頭を抱えた。
星夜「姉ちゃんの?」
豹牙「そう」
星夜「…………」
しばらく黙ったあと。
星夜「……まぁ」
豹牙「お?」
星夜「俺も行く」
全員「…………」
星夜「何だよ」
來夢「いや、反対すると思ってた」
星夜「姉ちゃんのことだから、どうせまた遥愛にべったりなんだろ」
朔夜「……それは間違いない」
星夜「なら、ちょっと見ておく」
豹牙「よし!」
こうして――。
星夜も加わり、月影総出の尾行が始まった。
*
一方その頃。
海に着いた星羅と遥愛は、更衣室へ向かっていた。
星羅「はるちゃん、早く着替えよ!」
遥愛「はい」
二人がそれぞれ着替えを終え、海辺へ出る。
星羅は新しく買った水着姿。
普段の可愛らしさとはまた違う、女性らしいスタイルがはっきりと分かる姿に――。
遥愛「…………」
思わず目を奪われる。
星羅「はるちゃん?」
遥愛「……あ、すみません」
星羅「どうしたの?」
遥愛「……水着、似合ってます」
星羅「ほんと?」
遥愛「はい」
星羅「よかったぁ!」
星羅は嬉しそうに笑うと、遥愛の手を取った。
星羅「行こ!」
遥愛「はい!」
二人はそのまま波打ち際へ走っていく。
そして――。
少し離れた場所。
帽子やサングラスで隠れながら、月影のメンバーと星夜が海辺へ到着した。
星夜「…………」
星夜は前方を見る。
星羅「はるちゃん、見て! 海!」
遥愛「綺麗ですね」
星羅「ね!」
星夜「…………」
豹牙「……ほら」
星夜「…………」
豹牙「やっぱりべったりだろ?」
星夜「……想像以上だな」
來夢「しかも水着」
朔夜「…………」
黒羽「…………」
夜凪「…………」
星夜「……お前ら」
豹牙「ん?」
星夜「本当に何しに来たんだよ」
豹牙「…………」
來夢「…………」
朔夜「…………」
黒羽「…………」
夜凪「…………」
豹牙「……見届けに来た」
星夜「何をだよ」
それでも全員、結局その場を離れることはなかった。
星羅と遥愛が楽しそうに海へ入っていく姿を――。
月影は、少し離れた場所から見守ることになった。



