月影に咲く、一輪の華

昼ご飯を食べ終わると、急に眠気が襲ってきた。

星羅「……眠い」

大きなあくびを一つして、私は星夜の隣へ移動する。

星夜「……姉ちゃん?」

星羅「ちょっと寝るね」

星夜「どこで」

星羅「ここ」

私は星夜の腕にぎゅっと抱きついた。

星夜「……またかよ」

星羅「だって眠いんだもん」

星夜「普通に寝ろよ」

星羅「やだ。星夜のところがいい」

そう言って、そのまま星夜の膝の上にちょこんと乗る。

星夜「…………」

星羅「よいしょ」

星夜「姉ちゃん……」

星羅「んー?」

星夜「ここ学校」

星羅「知ってるよ?」

星夜「……恥ずかしくねぇの?」

星羅「全然!」

私はそのまま星夜の胸元に身体を預ける。

星夜は呆れたようにため息をついたけど、私を降ろそうとはしなかった。

むしろ落ちないように、片腕で私の身体を支えてくれる。

やっぱり星夜は優しい。

星羅「……おやすみ」

星夜「……おやすみ」

目を閉じると、すぐに眠気に意識を持っていかれた。

昔からずっとこう。

眠くなったら星夜のところ。

私にとっては当たり前のことだった。

そんな私たちを、周りにいたみんなが呆然と見ている。

來夢「……なぁ」

黒羽「ん?」

來夢「星夜って、いつもああなの?」

黒羽「俺も初めて見たわ」

豹牙「……姉ちゃん相手だと別人じゃねぇか」

朔夜「まあ、双子だからな」

來夢「いや、双子ってだけであんなになる?」

黒羽「ならねぇだろ」

星夜「……うるせぇ」

四人が話している間にも、私はすっかり眠っていた。