月影に咲く、一輪の華


そして――。

ぎゅっ。

星夜「……姉ちゃん?」

星羅「星夜は私の一番大切な弟だよ」

星夜「…………」

星羅「誰と仲良くなっても、それは変わらないから」

星夜「……うん」

星羅「私にとって星夜は特別」

星夜「……俺も」

星羅「ふふ」

二人で抱きしめ合う。

その姿を見ていた男たちは、誰も割って入れなかった。

豹牙「…………」

來夢「…………」

朔夜「…………」

黒羽「…………」

夜凪「…………」

これは、自分たちが入り込める場所じゃない。

そんなことを、全員が分かっていた。

豹牙「……まぁ」

豹牙が小さく笑う。

豹牙「星夜は別格だな」

來夢「うん」

朔夜「ああ」

黒羽「当然だろ」

夜凪「…………」

夜凪も静かに頷く。

星夜「……何だよ、お前ら」

豹牙「別に」

星羅「?」

星夜「……まぁいいけど」

そして星羅は、また笑った。

星羅「じゃあ、今度はみんなで朱雀に会いに行こうね」

星夜「おう」

星羅「楽しみだね、星夜」

星夜「……うん」

その笑顔は――。

誰よりも大切な弟に向ける、特別な笑顔だった。