月影に咲く、一輪の華

瑛翔「……じゃあ、俺はもう行くわ」

星羅「うん。教えてくれてありがとう」

瑛翔「気をつけてな」

瑛翔が扉へ向かう。

その背中を見送りながら、星羅は小さく息を吐いた。

星羅「…………」

黒羽「星羅」

星羅「ん?」

黒羽「さっきの話、どう思う」

星羅「……分からない」

正直に答える。

星羅「でも……」

無意識に、自分の腕を抱く。

星羅「昨日の写真と、手紙を見た後だから……ちょっと怖い」

その言葉に、豹牙の表情が変わった。

豹牙「……怖いなら、そう言っていいからな」

星羅「……うん」

來夢「一人で帰ろうとか考えるなよ」

星羅「分かってるよ」

朔夜「星夜もだ」

星夜「……俺?」

朔夜「ああ。お前も狙われる可能性がある」

星夜「…………」

その言葉に、星夜の顔が強張る。

星羅「……星夜」

すぐに星夜を見る。

星羅「大丈夫?」

星夜「……ああ」

星羅「本当に?」

星夜「大丈夫だって」

星羅「…………」

それでも心配で、星羅は星夜の手を握った。

星夜「姉ちゃん……」

星羅「何?」

星夜「今度は俺もいるから」

星羅「……うん」

その会話を、少し離れた場所から夜凪が見ていた。

夜凪「…………」