月影に咲く、一輪の華

星羅「…………」

私はしばらく何も言えず、星夜の顔をじっと見つめた。

暴走族。

星夜が?

私の可愛い可愛い弟が?

頭の中がぐるぐるする。

でも、そんなことより先に気になったことがあった。

星羅「……星夜」

星夜「ん?」

星羅「怪我してない?」

星夜「……は?」

星羅「どこか怪我してない? 顔は? 腕は? お腹とか大丈夫?」

慌てて星夜の腕を掴んで、顔や身体を確認する。

星夜「姉ちゃん、大丈夫だから」

星羅「本当に?」

星夜「ああ」

星羅「傷一つない?」

星夜「ない」

星羅「…………よかったぁ」

ホッと胸を撫で下ろす。

それでも心配で、もう一度星夜の顔を見る。

星羅「もし星夜に怪我させた奴がいたら、私が潰すからね」

星夜「…………」

來夢「…………」

叶多「…………」

黒羽たちも一瞬、黙った。

星羅「私の可愛い弟に傷一つつけるなんて絶対許さないから!」

星夜「……姉ちゃん」

星羅「何?」

星夜「俺より強いくせに何言ってんだよ」

星羅「え?」

その言葉に、周りの空気がまた止まった。

星羅「……あ」

しまった。

つい口に出ちゃった。