月影に咲く、一輪の華


そして――。

個室の中。

星羅はベッドの上で、膝を抱えていた。

壁の向こうから聞こえる声。

自分の過去を話す星夜の声。

星羅「…………」

目を閉じる。

――知られた。

みんなに。

一番知られたくなかった過去を。

怖い。

どんな目で見られるだろう。

可哀想だと思われるだろうか。

弱いと思われるだろうか。

それが怖くて――。

星羅「…………」

唇を噛む。

けれど、その時。

扉の向こうから、星夜の声が聞こえた。

星夜「……姉ちゃん」

星羅「…………」

星夜「俺、ここにいるから」

その声を聞いた瞬間。

星羅の目から、静かに涙が一粒落ちた。