月影に咲く、一輪の華

星羅「ねぇ、みんな星夜の友達なの?」

黒羽「ああ。まあ、そんなところだな」

星羅「そっかぁ!じゃあ私とも友達ね!」

黒羽「……は?」

星羅「だって星夜の友達なんでしょ?」

黒羽「いや、そうだけどよ」

星羅「じゃあ決まり!」

黒羽は一瞬ぽかんとしたあと、面白そうに笑った。

黒羽「お前、変わってんな」

星羅「よく言われる!」

すると、さっきまで黙っていた男の子が私をじっと見ながら近づいてくる。

少し長めの髪に、鋭い目。

見るからに喧嘩が強そうな雰囲気をしている。

豹牙「……お前」

星羅「ん?」

豹牙「つぇの?」

星羅「え?」

豹牙「喧嘩。お前、強ぇの?」

いきなり聞かれて、私は少しだけ考える。

強い……のかな?

昔から鍛えてきたけど、自分ではあまりよく分からない。

でも、なんだかこの人の聞き方が面白い。

私は少し口元を緩めて、いたずらを思いついた子供みたいに、

「いひひ」と笑った。

そして豹牙の顔を覗き込む。

星羅「どう思う?」

豹牙「……っ」

一瞬、豹牙の目が大きく見開かれた。

あれ?なんか耳赤くない?

星羅「顔赤いけど大丈夫?」

豹牙「……うるせぇ!」

星羅「えぇ!?なんで怒るの!?」

豹牙「近ぇんだよ!」

星羅「そう?」

自分の顔と豹牙の距離を確認する。

……確かにちょっと近かったかも。

でも、そんなに怒らなくてもいいのに。

星羅「ごめんごめん!」

笑いながら少し離れると、豹牙は気まずそうに顔を逸らした。