月影に咲く、一輪の華


――その瞬間。

星羅「…………え?」

部屋の中にいたのは、教師じゃなかった。

数人の男子生徒。

そして、その中央に立っている男。

見覚えのある顔。

紅蓮「……来たか」

星羅「……紅蓮?」

紅蓮「おう」

ゆっくり笑う。

その後ろにいる男たちも、朱雀のメンバーだった。

星羅「……これ、どういうこと?」

紅蓮「簡単だよ」

紅蓮が扉を見る。

カチャ。

後ろから鍵がかかる。

星羅「……!」

紅蓮「学校の中に、俺らの仲間を何人か紛れ込ませてる」

星羅「…………」

さっきの男子生徒。

そこで、ようやく気づいた。

あの子は――。

朱雀だったんだ。

紅蓮「先生から呼ばれたと思ったか?」

星羅「……うん」

紅蓮「悪ぃな」

悪びれる様子もなく笑う。

紅蓮「でも、お前なら一人で来ると思った」

星羅「……何のために?」

紅蓮は少しだけ目を細める。

そして――。

紅蓮「昨日言っただろ」

一歩、こちらへ近づく。

紅蓮「お前のこと、もっと知りたくなったって」

星羅「…………」

紅蓮「だから今日は――」

口元を上げる。

紅蓮「二人でゆっくり話そうぜ、星羅。」