タイプじゃないと言われたので、好きな子ができるまで恋人にしてもらいました。


「マジかよ。誰?」

「知らんけど」

「野球部の二年、カッコいいやつ多いよな」

「あーね。新山とか」


(…………)


 藤沢が、新山とどこまで進んでいたのかは。
 何も、聞いていない。

 聞けるわけがないし、考えないようにしていた。

 知っても知らなくても、しんどいから。

 期間が短かったから、さすがに『卒業』までは、していないと思いたい。

 けれど――。

 彼女はいつも躊躇いなく、俺にくっついてくる。
 それができるのは、いろいろと『初めて』ではないから?

 心が、冷えていく。

 その話題に背を向けるように、布団の上で寝返りをうった。