タイプじゃないと言われたので、好きな子ができるまで恋人にしてもらいました。

 ◇

 目に留まるもの、すべて食べたくなってしまうものの。
 慎之介が来てから、この楽しい気持ちを一緒に味わいたくて、取っておくことにした。

 みんなで、射的を始めた。

 男子は結構うまい。
 私は一発も当たらなくて、笑えた。

 あずさが夢中になっているのを見ていると、再びスマホが震える。

『着いた。今、どこらへん?』

 すぐに返信した。

『射的のところだよ!』


 人波の向こうを、じっ、と見ていたら。
 やっと、彼が現れた。

 白いシャツを着ている。


(似合う……好き)

 目が合い、思わず『クラスメイト以上』の笑顔で手を振ってしまう。
 彼も、小さく振り返してくれた。

「おー、慎之介来た!」

 男子たちも気づく。

「こんな人混みの中、よく俺らのこと見つけられたな?」

 蓮沼くんに目を丸くされ、彼は静かに答えた。

「……勘」

 思わず、ふふ、と笑ったら、横目で見られた。