タイプじゃないと言われたので、好きな子ができるまで恋人にしてもらいました。

 ◇

 終業式。

 古びた冷房はあまり効いていないようで、体育館の中はじっとりと暑い。

 夏への期待に染まった高校生たちは、誰ひとり、先生の長い話を聞いているように見えなかった。

 俺も、前を向いてぼうっとしているふりをして。
 ずっと、彼女の姿を捉えていた。

『——節度を保って、健全な夏休みを過ごすように……』

 マイク越しの言葉が、自分に向けられたもののように感じ、慌てて我に返った。