タイプじゃないと言われたので、好きな子ができるまで恋人にしてもらいました。


 お願いされたのは、夏休みに学校の近くの神社で開催される、お祭りのこと。
 去年行って、大層気に入ったらしい。

 そして今年は、彼女の誕生日当日と被っていて。
『慎と行きたい!』などと言い出したけれど。

 確実に、学校のやつらがたくさんいる。
 そんなところでいきなりお披露目なんて、ハードルが高すぎる。

「じゃあ、友達誘おうっと……」

 しょんぼりした様子で、ちらり、と視線を向けてくる。

(ううっ……)

 それから立ち上がって本棚に向かい、バレー漫画の続きを手に取って戻ってきた。

 そして。

『その代わりに、これは許してよね?』

 と言わんばかりの顔で――あぐらをかいていた俺の上に座って、読み始めた。

 髪がさらりと、顔をかすめてくる。

 隙間から、白いうなじが見えた。