タイプじゃないと言われたので、好きな子ができるまで恋人にしてもらいました。

 ◇

 トイレに行くというあずさより先に戻る。

(慎、いるかな)

 今日は、球技祭のノリで少しくらいは話したい。
 そう期待しながら、教室に入った。

 自分の種目に出ていたり応援に行っていたりで、人はぽつりぽつりとしかいない。

 隅に、慎之介の姿をすぐに見つけたものの。

 その隣には、若ちゃんがいた。

(……めずらしい)

 普段、女の子とはほとんど話さない彼。
 なのに、やけに盛り上がっている。

(接点あったっけ? あのふたり)

 固まってしまっている私に、慎之介は気づきもしない。
 目を開いたり、手ぶりをつけたりしながら話していた。

(なんだろ)