タイプじゃないと言われたので、好きな子ができるまで恋人にしてもらいました。


「期末終わったらすぐ、球技祭だね」

 くっついたまま、世間話を始める。

「慎のサッカー、楽しみ」

「俺も、シュート狙えるの久々で嬉しい」

 部活ではボランチという守備的なポジションだけれど、球技祭ではフォワードなのだそうだ。

「いっぱい応援するね?」

「どうも」

「間違えて『慎ー♡』って言っちゃったら、どうしよう」

「……気、引き締めといて」

 ケラケラと笑った。

「私も、バレー頑張ろ。あっ、漫画にヒント載ってるかなあ?」

 本棚へ目を向ける。
 私が読み進めている最中の、慎之介の大好きなあの漫画は、高校バレー部の物語なのだ。

 立ち上がろうとしたら、「勉強の途中で漫画は危険だろ」とツッコまれて、「たしかに」と座り直した。