タイプじゃないと言われたので、好きな子ができるまで恋人にしてもらいました。


 ゆっくりと瞼を上げる。

「えー。もう終わり?」

「……終わり」

「もっと、大人のやつは?」

「……種類の指定は、なかった」

「うーん。たしかに」

 物足りなさを感じつつも「えへへ」とにやけながら、肩にもたれかかる。

「……なに」

「慎からしてもらうのレアだから、浮かれちゃう」

「…………」

「勉強しといて、よかったー!」

 慎之介は、他の科目の教科書を開きながら、軽く咳払いをした。

 咳払いは、彼が照れを誤魔化すときの癖みたいだ。