タイプじゃないと言われたので、好きな子ができるまで恋人にしてもらいました。


「……やさしい」

 夜道をひとりで歩く私を、心配してくれているらしい。

「好きっ」

『…………』

「大好き!」

『……うるっさいなー』

 台詞とは裏腹に、声には照れと喜びが滲んでいる。

 今すぐぎゅっとしたい衝動に駆られながら。
 湿った空気の中を、ゆっくりと帰った。