タイプじゃないと言われたので、好きな子ができるまで恋人にしてもらいました。


「……えっ」

『よく考えたら、顔もなんか可愛いし』

「…………」

『見る目あって、逆にムカつくわ』


「…………わかるっ!?」


 彼の良さは、私だけが知っていればいい。
 そう、思っていたものの。
 共感してもらえたことが嬉しくて、思わず前のめりになる。

『……なにテンション上がってんだよ』

「あっ、ごめん……」

 自分のあまりの無神経さに焦り、謝ると。
 電話の向こうから、呆れ笑いをこぼされた。

『まあ、いいや。ヨリ戻したいって話は、一旦撤回で』

 結局、新山はそう言ってくれて、終わったのだった。

 申し訳なさは、やっぱり感じてしまうものの。
 一年前に別れたときよりは、ちゃんと『バイバイ』ができた気がした。