タイプじゃないと言われたので、好きな子ができるまで恋人にしてもらいました。


「…………」

「『二次元に恋なんて』って、どこかでストッパーかけちゃってたんだけど、自分の気持ちに正直になってみたの。私がときめけるの、やっぱりキヨシだけなんだよね……」

「…………」

「さっきの南くんの男らしい告白を見て、思ったの。私も『好き』を口にしたい!って」

 その表情は、とっても生き生きとしていた。

「そ、そっか。うん。いいね」

 私が賛同すると、若ちゃんは「うんっ!」と満足そうに頷く。

「早速、誰かに言いたくて! 聞いてくれて、ありがとっ」

 若ちゃんらしい清々しい笑顔をみせると、ストンッと座り直した。

「…………」

 思わず、慎之介とそっと目を合わせた。

 やがて、滑走路を進むエンジンの音が響き、機体がゆっくりと浮き上がる。
 窓の外に見える青い海が、あっという間に小さくなっていった。