タイプじゃないと言われたので、好きな子ができるまで恋人にしてもらいました。

 ◇

 お土産屋さんに立ち寄る。
 沖縄らしく、色鮮やかで明るい雰囲気の店内。

 慎之介は、家族に頼まれたというパイナップル味のクッキーを手に取った。

 ふと、私の目に留まったのは。
 紅芋餡の入ったお饅頭。

「これ、おばあちゃんが好きそう!」

「おー。いいな」

「おばあちゃんには、これにしようっと。あとは、家には……」

 そこまで言って、手が止まる。

「…………」

「……藤沢?」

 彼は、やや心配そうな視線を向けてきていた。

 両親の不仲について、前に話していたからだろう。

(言ったら、どう思われるかな……)

 少し、不安だったものの。
 思い切って、口を開いた。


「私のお父さん……昔『フリン』して」