「ていうか……今さらだけど、ごめん。勝手なことして」
目を伏せながら、謝られた。
「え? ううん」
私は、むしろ――。
「……嬉しかったよ」
私、やっぱり『好き』って聞きたかったんだ。
『付き合ってる』って言いたかったんだ。
強がっていただけだったことに、やっと気づけた。
「なんで……あそこで言ってくれたの?」
『好き』と言ってくれるにしても。
まさかあんなふうに、みんなの前で告白してくれるなんて、夢にも思わなかったのだ。
「……そうだよな。二人のときに、言えばいい話なんだけど……」
指先で頭を掻きながら、考えている。
「俺、ほんと不甲斐ないから。また迷ったりしないように、強制的に退路断とうと思って」
そこまで言って、慎之介は「……いや」と首を振った。
「ごめん。それも、本当なんだけど。一番は……」
少しのあいだ、言い淀んでいたあと。
「『藤沢は俺の彼女』って……俺が言いたくなっただけ」
そんな、破壊力抜群の理由を明かされた。



