タイプじゃないと言われたので、好きな子ができるまで恋人にしてもらいました。


 昨日、慎之介に言われたことを思い出す。


『最近……前みたいに笑ってくれないし』


 その通りだった。
『大好き』だけでハッピーな私は、もういない。

(もう、潮時なのかな)

 つい、そんなことを考えてしまったとき――。

 ハッとした。

 昨日の夜、自販機の前で。
 私が勢いまかせに言ったこと。


『そろそろ、別れてあげよっか?』


 慎之介は『勝手に決めんなよ!』と怒ってくれたけれど。
 涌井に捕まったあと、そのまま話せていない。

(私たちって……今、どういう状態?)


 もしかして――。

 あれで、終わった?


(いやいやいや……)

(別れると決まってはない、よね……?)

 でも。

 朝から、一度も目が合っていない。
 謝れてもいない。

 嫌な動悸が、どんどん速まっていく。