タイプじゃないと言われたので、好きな子ができるまで恋人にしてもらいました。


 彼――南(みなみ)慎之介(しんのすけ)には、やや強引なかたちで、恋人になってもらった。

 思い切って告白したら、『タイプとは違う』なんて言われてしまったものの。
 顔を真っ赤に染めて照れている姿を見たら、諦めきれなかったのだ。

 あずさが、次のひとくちをすくいながら言う。

「ひな子。元彼のときと、全然違うもんね」

 手元のソフトクリームを、スプーンでつつきながら返した。

「……ねー。そうなんだよ」

 付き合っても、好きになれないことはある。
 それを、私は知ってしまっている。