タイプじゃないと言われたので、好きな子ができるまで恋人にしてもらいました。

 ◇

 食べ始めて、しばらく経った頃。
 流れていたBGMが、切り替わった。

 軽快なギターの音と、聞き覚えのある歌声。

「あっ」
「あ!」

 ほとんど同時に、二つの声が上がった。

 ひとつは、私の向かいにいる若ちゃん。
 もうひとつは――隣のテーブルにいる慎之介。

 二人は、目を合わせた。

「これ!」
「だよな」

 近藤くんがサラダを頬張りながら「なに?」と不思議そうにする。


「『俺ら』の好きなバンド」


 慎之介が、そう答えた。