タイプじゃないと言われたので、好きな子ができるまで恋人にしてもらいました。


「……えー?」

(言いたいな、本当は。大好きな人の話)

 そう思いながらも。

「私も……何もないかなあ」

「えー。そうなんだあ」

(…………)

 おなかが、ズキズキと痛む。

「……ごめん。私、おなか痛くて。早めに寝ようかなって」

(あれ。今、ちゃんと表情つくれてたかな)

 頬にうまく力が入らなかった。

「ひな子、今日から『あれ』なんだよね」

 あずさが、さりげなくフォローしてくれる。

「わーっ、大丈夫!? ゆっくり休みな!」

 若ちゃんも、眉を下げながら心配してくれた。

「ありがと……」

 薄手の布団を、頭まですっぽりと被る。
 みんなの声を遠くに感じながら、眠りについた。